2023.02.15
本制度は、東京に自然分布している在来種の樹木や植物を植栽することで、昆虫や鳥などの東京の生きものに適した環境を回復させるための官民連携の取組として、平成29年5月に始まりました。
その目的は、在来種を積極的に植栽している民間建築物等の敷地内の緑地を「江戸のみどり登録緑地」として登録・公表することで、東京の生物多様性の保全に寄与する、つまりエコロジカル・ネットワーク形成に貢献し、OECMに資するような在来種植栽を普及拡大することです。
名前の由来は、東京が江戸と呼ばれていた頃、人々が花や草木、そこに住む生きものを愛で四季の移ろいを楽しむなど、自然に寄り添いながら暮らしていたことにあります。
登録要件は対象となる緑地は1,000平方メートル以上の敷地を有する民間建築物等の敷地内の緑地です。
「江戸のみどり登録緑地」登録要件
1.緑地面積のうち、樹木が植栽されている区域の面積が100平方メートル以上であるもの
2.在来種の樹木の面積割合
高木:40%以上
中木及び低木:10%以上
3.在来種の樹木の種数
高木:4種以上
中木及び低木:3種以上
また、化学薬品を用いた除草剤・殺虫剤等の使用量の低減や昆虫類や鳥類等の餌場や隠れ場所等の確保など、生きものの生息生育環境への配慮に特に優れた緑地は、「優良緑地」として区別して登録します。
これまで13件の民間緑地が登録し、工夫をこらしながら生きものの生息に適した植栽や環境確保をし、生きものにも人にも優しい緑地づくりを行っています。しかし、生態系に配慮した維持管理や地域の生物多様性保全への貢献度の測定については、緑地管理者では難しい場合もあり、課題となっています。また、緑地を維持管理する費用の確保も課題となっています。
今後はそうした課題を解決できるように専門家の派遣等の技術支援を行うことや、制度の認知度を上げていくことで、生きものに配慮した「粋な」緑地づくりや維持管理が当たり前のこととして普及させていきたいと考えています。
詳細は以下リンク先もあわせてご確認ください。
https://www.kankyo.metro.tokyo.lg.jp/nature/green/green_biodiv/edo_regist.html